街で見かける、ふんわり紫がかったおばあちゃんの髪。不思議に思ったことはありませんか。
実はあの紫色、流行や好みだけで選ばれたものではありません。白髪の性質や、昔の美容事情が深く関係しています。
理由を知ると、紫色の見え方が少し変わるかもしれません。
紫色の髪が目立つ理由とは
高齢の女性に紫色の髪が多いと感じるのは、白髪の割合が高いことが大きな理由です。白髪は色が入りやすい反面、少しの色味でもはっきり見えてしまいます。そのため、わずかな紫成分でも髪全体が紫がかって見えやすくなります。
また、シニア世代の多くは短髪やパーマスタイルが多く、光の反射で色味が強調されやすい点も関係しています。
白髪と黄色味の関係
白髪は真っ白ではなく、時間が経つと黄ばみやすい性質があります。
この黄ばみがあると、髪がくすんで老けた印象になりがちです。
ここで重要になるのが、白髪が抱える悩みです。
- 黄ばみで清潔感がなく見える
- 白髪染めをすると暗くなりすぎる
- 頻繁な染め直しが大変
こうした悩みをカバーする方法として、紫色が選ばれてきました。
紫は「補色」として選ばれてきた
色の世界では、黄色の反対に位置する色が紫です。
紫を少し加えることで、黄色味を打ち消し、白をきれいに見せる効果があります。
つまり紫色の髪は、
- 白髪の黄ばみを抑える
- 髪を明るく上品に見せる
- 完全に染め切らなくても清潔感を出せる
という実用的なメリットがありました。
結果として「薄い紫=きれいな白髪」という認識が広まっていったのです。
昔のヘアカラー事情が影響している
今ほど多様なカラー剤がなかった時代、美容室で選べる色は限られていました。
その中で、白髪向けとして定番だったのが紫系のカラーです。
当時は、
- 白髪を真っ黒に染めると不自然
- グレーやベージュは選択肢が少ない
- 紫は色落ちしても目立ちにくい
こうした理由から、紫色が“無難で上品”な色として定着しました。その習慣が今も続いている方が多いのです。
最近は紫が減ってきている理由
近年はヘアカラー技術が進化し、選択肢が大きく広がりました。
例えば、
- グレージュ
- シルバー
- ナチュラルホワイト
- ベージュ系
白髪を活かしつつ、紫にならない色味が増えています。そのため、若い世代や最近染め始めたシニア層では、紫色の髪は少しずつ減ってきています。
まとめ
おばあちゃんに紫色の髪の人が多い理由は、流行や個性ではなく、白髪の性質と美容の知恵が生んだ結果でした。
黄ばみを抑え、清潔感を保つために選ばれてきた紫色は、長年の経験から生まれた合理的な選択です。
今では選択肢が増え、紫以外のカラーも当たり前になりましたが、紫色の髪には時代と工夫が詰まっています。理由を知ると、街で見かける紫髪も少し違って見えてくるはずです。

